手製深度マップと被写界深度ブラー加工
■関連:複数のtoon.bmpを適用した出力画像の重ね合わせによる陰影の重層化
今回の配布資料です。
http://www.mediafire.com/?cxzgcfrr8e0rdu2
白モデルに多様なtoon.bmpを適用した出力の応用として、深度マップを作成します。
MMDから深度マップを出力する
toon.bmpを全面単色黒のものします
モデルが真っ黒になりますね。(スカイドームはtoon.bmp設定なし)
ダミーボーンを読み込み、位置決め用のアクセサリ(位置指定.x)
をとりつけます。
そのままだとアクセサリの描画順がpmdより前になっているので、後ろに切り替えます。
中央のボックスを目安にカメラに対して正対させ、画面内がアクセサリの中に納まるように配置します。
設定してあるカメラも参照しつつ、アクセサリの拡大縮小で奥行きの距離も調整します。アクセサリの中心を最前面に合わせてあるので、大きさを変えても前面位置は変わらず、奥行きだけが変わります。
その後位置決めアクセサリを非表示にし、深度マップアクセサリ(加算深度マップ.x)を読み込み、ダミーボーンにさきほどのアクセ同じ拡大率で取り付け、加算ボタンを押します。
※注意
深度アクセの実体はRGB各1のポリゴン板を255枚ならべたものですが、これがグラフィックボードの処理的に非常に苦手なのか激しい負荷がかかり、そこそこのスペックがあってもfpsが大幅に低下し低スペックの場合PCがフリーズすることも考えられます。自己責任で注意して扱ってください。これが別に位置決めアクセサリを用意してある理由です。
私が動かした環境はGeforce9600GTとRadeonHD5670ですが、どちらでもfpsが一桁まで落ち込みます。
ダミーボーンにアクセサリをつけて管理しているので、複雑にカメラが動くショットは厳しいです。水平垂直前後の移動はいいですが、回転はやや難しい。とは言っても、多少ズレていてもさほど問題はありません。
深度マップの使い方
今回はNiVE2を使用します。
深度マップを読み込みエフェクト・トーンカーブ(GUI)を設定しておき(これはNiVE1の「レベル補正」と同じ機能のプラグイン)、プリコンポーズしておきます。
前回作成した画像を読み込みそれにエフェクトのブラー(合成)をかけブラーレイヤーに深度マップを指定すると、このようにカメラからの距離に応じたブラーがかけられます。
深度マップのコンポでトーンカーブを調整することでブラーのかかる距離を調整できます
また、ブラー(レンズ)でも同様に深度マップや焦点距離を設定できます。
というかレンズブラーについてよくわかりません\(^o^)/「基数」の意味とか、あるいはいい感じにブラーをかけるにはどうすればいいのかとかだれか教えて(´・ω・`)
レンズブラーとかもうちょっとうまくやりたいというかNiVEの限界だろうか…。
あと、深度マップの他の使い方など詳しい人いたらぜひご教授を!
8/15追記
NiVE2 2.0.0β2でブラー(レンズ)エフェクトをかけると画像が右にズレるようにかかることをNiVEwikiに報告したところ、バグだそうです。
次回アップデートとかで修正されるかな。
簡易版人力レンダと応用の話
こちら複数のtoon.bmpを適用した出力画像の重ね合わせによる陰影の重層化で解説したのは自分の趣味嗜好に沿って少しややこしいことをやっていますが、MMDデフォのトゥーンレンダに近い形でセルフシャドーのジャギーを処理するだけならば手順はあまりかからず、また素材は原版とセルフシャドウ、シャドウキャンセルの3回出力ですみます。
- 資料
http://www.mediafire.com/?x2yxx0gr78yajra
こまかい手順は簡略化と微調整をしてあるだけなのでnvpを参照してもらうとして、これが陰影の最終素材です。
それを「乗算」ではなく「オーバーレイ」でブレンドしてみます。
このように、ブレンドの方法を変えたりさらには組み合わせてみることで、乗算が原理のtoon.bmpより明るいトーンの絵を作ることができるなど、気合と発想と試行錯誤で応用は無限です。
より素材レベルに近いので素材をソフトで加工するより幅が広く、しかしモデルのテクスチャを描くほど個人の技能は必要ありません。
MMD動画を作成する上でまだ開拓してる人がそういない領域なので楽しいですよ〜。