モーション裏街道1〜総論

MMDのモーション技術って関心が高い割にこれについて書いてる人が少ない気がするので自分が考えたりしていることを書いてみる。
ただし自分はモーションに対するこだわりはそこまで高くない方で、あと特殊な方向を目指している部分もあると思っている。

レイアウトとカット割を決める!

ダンス系の動画なんかでは一連のモーションを作ってからカメラを考える、といった方法論を取る人もいる。
が、「映像制作」という根本で考えた場合はカメラの構図やカット割りを想定してモーション作成に入るのが手順かなと。もちろん作りながら変更もバシバシするんだけど、想定した画面の中でもっとも映えるようにモーションをつけることを考えてつくるようにしている。

カメラに映らないものは無視!

映らない部分のモーションに意味はない。適当。骨折しようが浮いてようが知ったことではありません。
映る部分に全力を注ぐ。これは王道ですね。リソース配分の問題。余力は違うところのクオリティアップに向ける。
ちなみに、「モーションがうまくいかないのをカメラで誤魔化す」というワザはあるけど、自分の場合は基本的に構図が優先なのでカメラに入る限りは難しくてもなんとかするしかない。

どういうモーションが必要なのか?

まあ、ニコニコではよく「自然なモーションが云々」みたいなコメを見受けたりするけど、その動画において必要なのが「自然なモーション」なのか?ということは考えていいんじゃないかと。ただ動けばいいってものでもないので。

たとえば
【初音ミク】=Joker=物語風PV【mikumikudance】‐ニコニコ動画(ββ)
【初音ミク】=Joker=物語風PV【mikumikudance】 - ニコニコ動画
のモーションは、モデルの完全静止を多く使ったリミテッドアニメ的な作り方をしている。でもこの動画で「常に動かしたほうが生きている感が出る」とかそういう話にはならない。動画演出としてこの見せ方がマッチしているので。情報量を絞って一動作の意味づけを強調したり、背景に注意を向ける余裕を生むことができますね。

それが総合的に演出としてどうなのか?といった検討は必要ですが、無意味な動作はバシバシ削ってみる方がおもしろいかも、なんて思ったり。自分の場合は人が想定する以上に削っている場合も多々。

もちろん、コンセプトとして「モデルが自然にリアルにぬるぬる動くことを中心に据えた動画を作りたい!」という場合は全ボーンに至るまで動かしてこだわればいいと思う。