モーション裏街道2〜自分がモーションでやろうとしてること

ちょっと具体的に自分のやっていることを。

何を捨てるか

髪・スカート・ネクタイあたりの付属物理パーツあたりは基本的にまったく頓着していない。「髪とかスカートの扱いは難しい」といったことはよく言われることだが、仕様として無視することで解決している。風を受けた表現とか画面として必要だったらやるとは思う。
まあ、もちろんどの部分もこだわればキリがなくて、「自分の作りたい動画においてそれらのものが動くことが必要か?」と自問したときに答えは「ノー」だったので。「省力化」という面もあるけど、「自分のやりたいことはこれだぜ!」ってところに力を集中する方がおもしろいんじゃないかと。

■前髪

前髪はかなり直接的にキャラクターのデザインを左右する。まあ、リアルな人間でもそうだけど、髪型で顔周りのラインが変わると印象が全然変わる。なので自分の場合は固定したまま動かさない。シルエット自体を決めるのは工夫するけど、動作には影響させないということ。
前髪を動かすと「動いている」演出はできるけど、「デザインによるキャラクターの印象」がブレるかなと。

ツインテール

無視する、とは言っても実際はそれなりにキーを打っている。
自分以外にやってる人があまり思い浮かばないのだけど、常に下にひっぱられて真下になるように上半身や頭が動くたびに補正キーを入れるような感じ。
かなり重たい印象だと思う。
結果的に「髪の位置」がほとんど動かないように調整してるということ。使っているのは髪1と髪IKのみ。接触判定等でよっぽど必要ならそれ以外も。

■スカート・ネクタイとか

接触判定はするが、慣性などは無視。

表情について

表情や目線は人間の注意を引く度合いが高く、かなり表現力のある部分。
で、だからこそ最近実験しているコンセプトに「表情を一切動かさない」というものがある。

というのは、MMDのキャラクターはデフォルメ具合や表情の組み合わせの限界等で、ネガティブ方面の感情や繊細な心理状態なんかを表情で出すのはツライかなというのがあって。
「だったら逆に顔の表情を一切使わない方が表現の幅広げられるんじゃね?」といった発想のもとに「Scene PV風」の無表情なんかをやってみた。

イメージとしては「能」とか「人形劇」かな。あとスリップノットのPV見てて思いついた。制限や抑制から深みのある表現ができたりしないかと。

これは多分他にそういう試みをしてる人はいなさそうなので、自分的にかなりおもしろい。
試みが成功しているかという点では全然不十分だけど。

気を使っている部分

「無表情コンセプト」の流れがあって、頭(首)の角度については結構考えてやっているかもしれない。表情をつかわない分、面差しで内面を表現するといいのではないか、などと考えて。
当然これはカメラの構図にもかなり関わってくるので、構図と頭で「絵」を決めるような感じ。